表情筋という筋肉の名前を聞いたことがあるでしょうか。
これは頭部の筋肉の名称で、人の様々な表情をつくるときに働く筋肉のことです。
頭部や顔にはいろいろな筋肉がありますが、ここに位置するほとんどの筋肉は表情筋です。
☆表情筋の特徴は・・・
頭部や顔面の浅い層に位置していて、顔面筋とも呼ばれます。
本来は動物が餌をとったり、危険を察知したりするのに使われる筋肉ですが、人の場合は主にコミュニケーションをとるために重要な筋肉として発達しています。
全身の筋肉のほとんどは骨にくっついて関節を動かしていますが、
表情筋は主に骨から隆起するようにして皮膚についています。
すべて顔面神経の影響を受けるのも特徴です。
皺眉筋(すうびきん)
・・・眉間に縦ひだをつくったり、いわゆるしかめっ面をつくるための筋肉。
小頬骨筋(しょうきょうこつきん)
・・・ほうれい線の辺りの筋肉。笑顔をつくるときに使われます。
大頬骨筋(だいきょうこつきん)
・・・これも笑顔をつくるときの筋肉。「い」の発音の時はこの部分が働いています。
笑筋(しょうきん)
・・・文字通り笑う時に使われる筋肉です。えくぼをつくるときに使われます。
口輪筋(こうりんきん)
・・・言葉を話すときに使われます。口笛を吹いたりするときもここが動いています。
眼輪筋(がんりんきん)
・・・目の周りの筋肉で、まぶたを閉じたり目じりにしわをつくったりするときに動きます。輪っか状に目を取り囲んでいるためこう呼ばれます。
鼻筋(びきん)
・・・あまり機能的ではない筋肉ですが、鼻の穴を広げたり狭くしたりするときに使われます。
口角挙筋(こうかくきょきん)
・・・犬歯筋とも呼ばれます。小頬骨筋とも関係し、笑顔をつくったり、ほうれい線などにも関わっています。
頬筋(きょうきん)
・・・頬の外側をつくる筋肉。他の顔面筋よりやや深いところにあり、咀嚼運動を助けたりします。管楽器を吹く時などはここが使われています。
オトガイ筋
・・・不満な表情をつくるときの筋肉。あごに小さな凹凸をつくります。
これでもまだ一部ですので、たくさんの筋肉が連動して、人間の豊かな表情をつくっていることが分かります。